航空分野の単位【距離、速度、高度、質量】について

航空分野の単位は国際的な標準としてヤード・ポンド法が使われることが多いです。
ヤード・ポンド法とは、アメリカ合衆国を中心に使用されている単位系です。

■距離(Distance)

単位:nm、NM、Nautical Mile、ノーティカルマイル、海里
定義:地球の緯度1分、赤道上の経度1分
換算:1nm = 1852m

■速度 (Speed)

ノット
単位:kt、Knot、ノット
定義:1時間に1海里進む速度
換算:1kt = 1.852km/h = 1nm/h

マッハ
単位:単位を持たない無次元量
定義:物体の速度を音速で割った値
換算:M1(マッハ1)= 約340m/s = 約1,225km/h

対気速度(Airspeed):飛行機が空気中を移動する相対的な速度。
対地速度(Groundspeed):地面に対する実際の速度。追い風や向かい風の影響が加味されます。

■高度(Altitude)

単位:ft、Feet、フィート
定義:ヤード・ポンド法における長さの単位で、人の足の長さに由来します
換算:1ft = 0.3048m = 30.48cm

巡航高度:多くの旅客機は、約33,000ft(約10,000m、約10km)を巡航します。
フライトレベル(FL、Flight Level):日本では高度14,000 ft以上では、フライトレベルで高度が表されます。例えば、高度33,000 ftは「FL330」と表記されます。

■質量(Weight/Mass)

単位:lb、Pound、ポンド
定義:ヤード・ポンド法における質量の単位です
換算:1lb = 0.4536kg、1kg = 2.2046lb

航空機の重量:航空機自体の重量、貨物の重量はポンドで管理されます。
燃料:燃料は気温によって体積が変化するため、体積(リットルやガロン)ではなく、質量の単位であるポンドで計測されます。